PTAに疲れたら「七色結び」!

 PTAの本部役員選挙、日本中の母親の皆様(父親もちょっとは?)お疲れ様です。
 いやですよね。 あの威圧的な、「選挙には必ず出席して下さい」「仕事は辞退理由にはなりません」「委任状を出しても選出される場合があります」「選出された場合は電話に必ず出て下さい」っていう、あの感じ。
 かくいう私も、「そうはいっても私は仕事してるし、専業主婦の人がやってくれるんじゃないの?」という甘い考えが災いし、見事に本部役員に選ばれてしまい、一年間必死で務め、来年度は2年目、つまり副会長という大役につくことになってしまいました
しかもなんと、学童保育の保護者会(なんてものがあるんです!)会長までも引き受けざるを得なくなり……

 そんな私、そして日本中のトホホな役員の皆さんを癒してくれそうな、PTAを舞台にした痛快小説を見つけました。
 中学校の前PTA会長の不倫騒動での辞任に伴い、会長を引き受ける羽目になった、ちょっとお調子者の広報部員・鶴子がヒロイン。
 旧態依然とした組織を少しずつ変えていこうと奮闘するのですが、介護を理由に役員から逃げる(お姑さんは実はピンピンしている)人あり、関西弁ペラペラのくせに、「ワタシニホンゴワカラナーイ」と突然外人を装って役員から逃げる人あり、怖いお父ちゃんあり……。
 くたくたになった鶴子は、ある日、同居の義母・ナナが夢中になっているネットアイドル・フジマサキを発見し、自らもずぶずぶはまっていくのだが……。というのがストーリー。

作者の神田茜さんは講談師の方なのだが、ご自身のPTA役員経験を生かした作品とあって、リアルでしかもテンポが速くどんどん読み進めていける。
 フジマサキの正体がまさかの……!というオチも含めて(なんとなく途中からわかるんですけどね)、大団円、ハッピーエンドなのも良い。
 PTA仕事の息抜きに軽い気持ちで読んでみてはいかがでしょうか。

 さしずめ、鶴子にとってのフジマサキが私にとっては宝塚歌劇でしょうか。 仕事にPTAに家事に、それらとは全然関係ないことを考えてしばし逃避しないとやってられないですもんね


七色結び
光文社
神田茜

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