カーネーショントリビュートアルバム「なんできみはぼくよりぼくのことくわしいの?」

 カーネーションのトリビュートアルバムが出たらなあ……という願望は、カーネーションファンをやってる人なら「いつか富士山にのぼりたいなあ」とか「いつか神戸マラソンに出たいなあ」とか、そういう、叶うかどうかわからないけれど叶ってほしい夢として心のどこかにあったと思う。  カーネーション結成30周年記念イヤーの一環としてとはいえ、まさか、本当に、出るなんて!!  しかもタイトルがふるっている。  「なんできみはぼくよりぼくのことくわしいの?」  '97年の大傑作アルバム「booby」のラストを飾るナンバーがタイトルに付けられた。  この曲、リリース当時はギター(当時)の鳥羽修氏があまりにもメンバーのスケジュールに「本人よりもくわしい」ことから「鳥羽氏に捧げられた歌では?」なんてファンクラブ会報で話題になった曲。  それはさておき、カーネーションが大好きで、カーネーションのナンバーを聴きこんだであろうアーティストたちによるトリビュートアルバムのタイトルとしてはこれ以上のものはないであろう。  さてさて、森高千里withカーネーション「夜の煙突」で幕を開ける本作。  正直、森高さんには他の曲をやってほしかった気はするけど、やはり「非実力派宣言」の頃とまったく変わってない歌声は健在といったところ。 「何言ってんの」が「何言ってんですか」に変わっているのを聴き逃さないように。  また、あのスピード感あふれる原曲をまったり喫茶ロック風にするとこうなるのか、ミツメ「YOUNG WISE MEN」。 多分直枝さんも本当はこんな気持ちでこの曲を作ったんじゃないだろうかと思える、やぶれかぶれな、シャムキャッツ「からまわる世界」。  いや、確かに岡村ちゃんがカーネーションのカヴァーをやるとしたらこの曲しかないとは思ってたけど、それにしてもあまりにもはまりすぎな、岡村靖幸「学校で何おそわってんの」。 「ハッ!」とか「ヘイ!」とかがいちいち入るあたり岡村節炸裂。 おそらくカーネーションのことをよく知らない岡村ファンに「これ、岡村ちゃんの新曲だよ」と聴かせたら信じると思う。  思ってた通りの色気にやられる、ドリーミーな曽我部恵一「EDO RIVER」。 直枝さんの歌声が限りなくブラックに近いコーヒーだとしたら、曽我部氏はその上にフローラルテイストの泡をふわっと乗せた感じ。  原曲の無茶苦茶さに忠実に、そしてサックスが暴れまくる、ブラウンノーズwith梅津和時「ダイナマイト・ボイン」。  今回、2000年代に結成された若手バンドが多く参加しているようだけれど、その中でも一番の収穫だったかも、カメラ=万年筆「トロッコ」。 この超名曲をすごく素敵にカヴァー。 これは素晴らしい。  失敗しない生き方「グレイト・ノスタルジア」も、カーネーション内でも一二を争う男臭いナンバーを、可憐な女子のヴォーカルで……。 新鮮でした。  女子といえばBabi「60Wはぼくの頭の上で光ってる」も、もともと可愛らしい曲を、雑貨店のBGMでもOKなキュートなナンバーにしてくれた。  ぶっ飛んだのはうどん兄弟「EDO RIVER」。 そりゃまあラップっぽいといえばラップっぽい曲ではあるけれど、全員中学2年生の女子ラップアイドルユニット!? 原曲リリース当時生まれてなかったでしょ! すごい幅広い面々が集まってこのトリビュートアルバムは出来てるんだなあ。  いやあでも、楽しいですよ。  私、カーネーションファン歴17年。 ファンクラブにも入っている。 そんな私にとって、そして多くのカーネーションファンにとって、こういうアルバムの存在がどれだけ嬉しいことか。   カーネーションのカヴァーはおろか、カラオケでカーネーションを歌う人にもついぞ出会ったことがない私にとって、17年間聴き続けてきた大切な曲たちがこういう形で生まれ変わるっていうのはねえ……。  第2弾、第3弾を望みたいところだ。   そしてそういうカーネーションカヴァー曲たち(もちろんオリジナルも)をかけ続けるカフェがあったら、一日中でも居座りたいものだ。
posted by つむ at 14:36

カーネーション「WACKY PACKAGES Deluxe Edition」

 '94年にリリースされたカーネーション初のライブアルバム「WACKY PACKAGES」に、コロムビア時代の未発表ライブ音源をプラスした2枚組大傑作ライブアルバムである。  もちろんもともとの「WACKY PACKAGES」も買っている私だけど、カーネーションのライブ音源は入手できる限り入手する主義なので、これも無視するわけにはいかなかったのだ。  カーネーションほど、ライブ音源を聴いてがっかりすることのない、それどころかスタジオアルバム以上の感動を得られるバンドも少ないのではと思う。  たいていのアーティストは、スタジオアルバムに比べて声量がないなあとか、音程が……とか、この曲のキーは下げないでほしかったなあとか、いろいろ気になってしまうものだけれど、カーネーションのライブの完成度の高さ、そしてライブならではのアレンジのかっこよさには、単純に参ってしまう。 何度も繰り返し聴いてしまう。  中でもこの「WACKY PACKAGES」は、「オートバイ」「ジョンとメリー」などアルバムでは少し単調に聞こえる曲に豊かな肉付けがされ、華やかでドリーミーなことこの上ない。  「トロッコ」から始まる後半5曲、これを聴くとぐうの音も出ない。 持って行かれる。 日本のロックバンドのライブ音源の、まさに最高峰と言っていいのではないか。  他アーティストもこれくらい熱くかつポップかつロックの旨味にあふれたライブ音源だけをリリースしてほしいものだ(←偉そう)。  DISC 2はなんといっても、7~10曲目の4曲でしょう。  '96年10月20日、心斎橋クラブクアトロ!  実は私、この場に居合わせていたのです  人生初カーネーションライブだったのだ、忘れもしない。  自分が見に行ったライブの音源が発売されることなんてなかなかあるものではない。 感激である。  この時の「100人のガールフレンド」の直枝氏のギター弾き語り、へヴィーだったなあ。    カーネーションファンになって17年くらい経つが、ほんっとうにいろんなことがあったバンドだなあと、ファンクラブ会報を読み直してみてもしみじみ思う。  かくなる上はこのバンドがどうなっていくのか最後まで見届けるつもりだ。 まちがいなく私の生涯最愛のバンドとして。
WACKY PACKAGES(Deluxe Edition)
コロムビアミュージックエンタテインメント
2009-12-09
カーネーション

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by WACKY PACKAGES(Deluxe Edition) の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル
posted by つむ at 11:34

カーネーション初期の3作品が「EARLY YEARS BOX」として再発売!

1996年。 カーネーションにはまりまくった私は、過去の作品の大人買いを試みた。  徳間ジャパン時代のアルバムのジャケ(特に「天国と地獄」)に引きまくりつつ、メトロトロン時代の作品にも手を伸ばし、とにかく毎日がカーネーション三昧だった。  メトロトロン時代の3作品は、プラケースに入っているのでも紙のケースに入っているのでもなく、なんと紙の箱に入っていた。  ふたをぱかっと開けるの。 こんなのありか?と思いつつ、使い勝手悪いなーと思いつつ、しかしその中身には、私がそれまで聴いたこともないようなとてつもないロックが詰め込まれていたのでした。  そんなメトロトロン時代の3作品に、カーネーション黎明期の超貴重な音源を詰め込んだCD1枚をプラスした4枚組ボックスが、リマスタリングされて発売されている。  音が、もう、超いいのだ!  とくに「DUCK BOAT」。  これってこういう曲だったんだ!と、脳内で再構築されるほど、音が良くなっている。  コロムビア時代からカーネーションに入った私のようなリスナーにしてみれば、「ちょっと頭で考え過ぎだったんじゃないの?」と生意気にも思ってしまうような、いろんな音のアイディアを詰め込みまくった作品群。  しかしその中にあって直枝氏のヴォーカルの魅力はこの頃から炸裂していて、当時20代にしてこの渋さって……と唖然としてしまう(まあ、鈴木博文氏の「シナ海」の衝撃には負けるかもだけど。21歳くらいであの渋さはないでしょ普通)。  打って変わってすこーんと抜けた感のある「Young Wise Men」、またもやガチガチに詰め込みまくって混沌とした「GONG SHOW」も懐かしい。  その昔、就職したばかりで毎日つらい労働に(週72時間くらい働いていた)死にそうになっていた私は、「ごきげんいかが工場長」に励まされながら頑張っていた。  今はさしずめ、♪くよくよするなよ無職でも♪と歌われる「ウォーク・オン」がしみる。  書店員やカフェ店員として働きながら、どこかサラリーマン(にならなかった自分も?)を斜めに見るような感じで曲を作っておられたという当時の直枝氏独特の、皮肉なサラリーマンソング(だけじゃないけどね)をたっぷり堪能できる。  それにしても私って、「夜の煙突」の音源をいくつ持ってるんだろう。  「GONG SHOW」に入っているヴァージョン、今回CD化されたナゴムのヴァージョン(これ、今の「夜の煙突」と全然違うのでぜひ聴いてみてほしい。♪ぼーくーは夜の煙突っ♪)森高千里のヴァージョン、もちろん20周年のヴァージョンも持ってるし、ライブ音源を加えたら10は持ってそうだ。  生でも20回くらい聴いてるしなあ。  それでもなぜか全然飽きない。 何度聴いてもテンションあがる。 そんな曲は生涯にこの曲しかない(今までもこれからも)ような気がする。
アーリー・イヤーズ・ボックス
Pヴァイン・レコード
2013-04-17
カーネーション

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by アーリー・イヤーズ・ボックス の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル
posted by つむ at 10:34

カーネーション「SWEET ROMANCE」

 ♪もう会えない奴もいるし 会えるのに会えない奴もいる どうやっても動かなくなった船もある♪(「遠くへ」)  そう、もう会えない人は仕方ないにしても、会えるのに会えない人というのが切ないんだよなあ。  私は今、ひょんなことから高校の同窓会の幹事の一人として活動している。 やはり最大の問題が人を集めること。 なんとか全同級生の半分に連絡はついたものの、実際どれくらいの人が出席してくれるかというと未知数だ。  仕事や子育てや海外在住やといった理由で身動きとれないのは仕方ない。 切ないのは、本人の中に何かしらわだかまりやこだわりや抵抗感などがある場合。  「私なんて存在感も薄かったし、誰も覚えていてくれないだろうから……」「あいつが来てたら嫌だから」「部活内でもめて、追い出されるようにして退部したから」「今さらなんで昔の知り合いなんかと会わなきゃいけないわけ? 私には今が一番大事だし、今のことしか考えられない」「昔の自分は恥ずかしくて消してしまいたい」「行きたくて行った高校じゃないから」「みんなに誇れるようなキャリアも積んでないから」etc.etc.……。  もちろん本人の意思が大事だから、無理に来いよとは言えない。 その一方で、「一旦えいやっと来てみたら、こんなに楽しいのに……」と残念に思う気持ちもある。  ふとした傷が、年月とともにさらに大きくなって、深いわだかまりになって残ってしまう。 一生懸命やっていたことなのに、いろんな人の思惑やらなんやらが苔のように張りついてきて、どうやってもこれ以上動かせなくなってしまう。 そういうことって、30年も40年も生きていたら一つや二つは誰にでもある。 そういうわだかまりって、いつになったら消えるものなんだろう。 一生消えないものなのか、何かのきっかけで消えてくれるものなのか。  そんなことを、カーネーション「遠くへ」を聴きながら考えたりした。  ♪でもありがとう そしてさよなら また会おうよ ねぇまた会おうよ♪(「遠くへ」)  カーネーションの新譜「SWEET ROMANCE」はいつにもまして風通しがよく、加えて今からの季節にピッタリなややビターで大人な雰囲気もあるロックアルバムだ。  「I LOVE YOU」「UTOPIA」などのカーネーション印のポップなナンバーもある。 しかしどちらかというといつになくゆったりと聴けるアルバムかな。 踊ったりというよりは。 今の私には心地よいロックだ。  
SWEET ROMANCE[初回限定盤]
Pヴァイン・レコード
2012-09-19
カーネーション

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by SWEET ROMANCE[初回限定盤] の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル
posted by つむ at 14:42

カーネーション「天国と地獄 20周年記念コレクターズ・エディション」

 カーネーションの1992年リリースの名盤「天国と地獄」が、リリース20周年を記念して、DVD付きで再発されることになった。  私がこのアルバムを初めて聴いたのは1996年。 「It's a Beautiful Day」などのヒットでカーネーションを知り、「大所帯でグルーヴィーなロックをやるおしゃれなバンド」だと思い込んでいた私に、この作品は強烈なパンチをかましてくれた。  当時の彼らはレコード会社に対していろいろと不満があったそうで、「完全にレコード会社へのあてつけ。どうやっても売れないアルバムを作ってやるって気持ちだった」と、雑誌のインタビューで直枝氏が語っているのを読んだことがある。 確かに複雑な曲、鬱々とした歌詞も目につくのだが、売れる云々は考えないでやりたいことをやった結果、かえってすごく抜けがよくてポップな作品になったのではと思えるのだ。 20年も経った今聴いてもフレッシュで、なおかつ無茶苦茶で、ダークで、それでいて痛快なアルバム。 長い歴史を持つカーネーションにはその時々にすごい名盤が存在するが、やはりこのアルバムなしにカーネーションを語らないでもらいたいと思える、とんでもない作品だと思う。  特に「愛のさざなみ」「The End of Summer」「地球はまわる」と、ライブのアンコール級のピークがたたみかけるように3度も訪れる後半のすごさはどうよ。 たまらんです。  今回の再発の目玉は、当時のライブの模様を収めたDVDだろう。   広くないライブハウス。 カメラワークも決して凝っているわけではないが、それでも当時の映像が残っていたというだけで、私たち後追いのファンにとっては涙ものである。  曲はもちろん「天国と地獄」からのものが大半だが、当時の新曲ということで「ローマ・函館」「EDO RIVER」が! 「ローマ・函館」は私の中でカーネーションベスト5に入るフェイヴァリット。 もう嬉しすぎである。 「EDO RIVER」を歌う直枝氏の手には、なんとまさかのカンペ! 今でこそカーネーションを代表する名曲のひとつである「EDO RIVER」も、当時は本当にできたてほやほやの新曲だったのだ。  やはり棚谷氏、矢部氏、鳥羽氏もいた頃のカーネーションは最高だった――などと感慨にふけってしまう私のような人間に、「今のカーネーションだって最高だ!」と言わんばかりのライブが間もなく大阪・東京で行われる。 この「天国と地獄」をそのままライブで再現するというものらしい。 今回の再発で初めて本作を聴いたという方は、その足でぜひライブへも!
天国と地獄 20周年記念コレクターズ・エディション[初回限定盤、DVD付]
Pヴァイン・レコード
2012-05-09
カーネーション

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by 天国と地獄 20周年記念コレクターズ・エディション[初回限定盤、DVD付] の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル
posted by つむ at 21:55

カーネーション「Velvet Velvet」

 やばい「ジェイソン」かっこ良すぎる。  てな感想だけでは中学生みたいだから、ちゃんとレビュー書かなきゃ。  いや、でもこれだけで十分でしょう。   あの「ジェイソン」がこんなにもかっこ良く、ちゃんと歌もついて、復活するとは思いもよらなかったから。  思い出すのは9年前の大阪城公園。  野外イベントにカーネーションの姿があった。  当時のカーネーションは、(私たちはもちろん知らなかったけれど)、いろいろ問題を抱えていて、そのうちの一つが結局メンバー2名脱退という形になってしまったんだけれど、この日演奏された「ジェイソン」(この時はタイトルさえアナウンスされず、「センチメンタル」という曲から黙ってこの曲に突入した形で、われわれ観客は「は?」って感じだった)にはそういったバンド内の混沌がにじみ出ているようで、「何かあったのかな? どうしちゃったんだろうカーネーション?」てな不安を抱えることになった。  MCも何もなく、ただ黙々とインストを延々演奏することなんてそれまでのカーネーションのライブでは見たことなかったから、なんだか不気味な感じさえしたものだ。  あれから何度かのレコード会社・事務所の移籍、そしてさらに1名のメンバーが脱退という衝撃的な出来事を経て、普通ならバンド自体無くなっていてもおかしくないくらいの試練を乗り越えて、カーネーションの新譜が完成した。  サポートドラムの中原由貴さん(私より2歳年上なだけの若い女性である。なんか…)も違和感なく、いつにも増して風通しがよく、いい意味で軽く、それでいてゴリゴリ、ガツンとした味も健在で、メロディーも直枝氏のヴォーカルも伸びと華があって、なんだかいろんな出来事があったことをまるで感じさせなくて、ほっとさせられる作品である。  純粋に日本のロックアルバムとして素晴らしいと思う。  で、「ジェイソン」ですよ。  今作中もっともゴリゴリガツン系の曲で、ライブで盛り上がりまくること必至だろう。 9年前の「ポカーン@大阪」は絶対にありえないはずだ。 私もライブで聴きたいよお(当方、赤子育成中につき、身動きとれず)。  
Velvet Velvet (初回限定盤)(DVD付)
ブルースインターアクションズ
2009-11-25
カーネーション

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ウェブリブログ
posted by つむ at 22:25

退団も脱退もさびしいね……

 カーネーションのドラマー・矢部浩志氏が、体調不良を理由にカーネーションを脱退することが発表された。  もともと持病のヘルニアの治療のため、昨年末から休業していたんだけれど、今年に入って、ドラマーとしての復帰のめどが立たないことがわかったという。  ドラマーとしてというか、カーネーションのドラマーとして、そしてドラマー・矢部浩志としてのクオリティを保つことができなくなったということなんだろうな。  くやしい。  ポップでスタイリッシュで人間味がある、もちろん正確で、そんなドラムをたたける人、貴重だったのに。  カーネーションというバンドにとってというよりも、日本のロック界において多大なる損失だ。    宝塚と同列に語るなと言われるかもしれないけれど、宝塚歌劇団もこのところ、公式サイトを開くたびに驚くような発表があって大変である。  次回の星組公演で安蘭けい・遠野あすかコンビ退団(さらに立樹遥・和涼華・麻尋しゅんらも退団)、その次の雪組公演で白羽ゆり退団、その次の宙組公演で大和悠河退団、その次の月組公演では宙組の新人男役・凪七瑠海がエリザベート役、、、などなどなど。  タカラジェンヌの退団ももちろんさびしい。  けれどタカラジェンヌの場合、半分くらいは芸能界に入って、舞台やドラマなんかでその元気な姿を見ることができる。  けれどバンドメンバーの場合、バンドを脱退してしまうと、なかなか一般のファンにはその後の様子を知ることが難しくなる。  まして矢部氏は……  もはや職業ドラマーとしても今後やっていけるかどうかわからないみたいだし、、、  ああ、カーネーションファンとしても宝塚ファンとしても、なんだかすっきりしない年明けだ。
posted by つむ at 12:38

カーネーション「The Sounds of ROCK LOVE」

 一か月以上前にリリースされた作品だが、発売日に近所のタワーレコードになくて(カーネーションの新譜を置かないタワレコをタワレコと呼べるのだろうか?)その他諸々の理由から、つい最近タワレコ神戸店でやっと入手したのである。   ライブアルバムまでもを買いたいと思えるアーティストは、私の場合少ない。  スタジオレコーディングとほぼ遜色ないヴォーカルや演奏が聴けて、なおかつライブならではの、何かしら訴えかけてくるものがないと、どんなに好きなアーティストでも買う気にならないのである。  カーネーションはまさにその数少ないロックバンドの一つ。  「WACKY PACKAGES」「5 Oh! 5」そしてライブDVDも含めて、ハズレだったものがひとつもない。  今作は昨年の今頃、渋谷AXで行われたライブをパッケージングしたもの。  このところのカーネーションは、メンバー3人プラスギターやキーボードなどをサポートに迎えていることが多いようだが、今作ではTHE THRILLのホーン隊、女性コーラス2名など、総勢11名の大所帯で華やかに展開しているのだ。  もちろん3人きりのライブも見たことがあるし、力強いものだったと記憶しているけれども、もともとものすごく(ロックバンドの域を超えて)華があるカーネーションの楽曲。  これくらいの大所帯でやるとやっぱりいいですね。  「スペードのエース」のような最近の曲も「My Little World」のような懐かしい曲も。  ゴリゴリと男っぽいだけじゃなく、なんともいえない華や色気があるのがカーネーション曲の特異な点。  女性コーラスがこんなにはまってしまうのも珍しいでしょう。  3人組になってからのファンも増えているわけだけど、やはりファン歴10年余の中堅ファン(?)の私にとってたまらないのが「地球はまわる」などの10年以上昔の曲をやってくれたこと!   ライブで聴いたことなかったけど、思った通りライブ映えする曲だわ。  リズムが弾む弾む。  そんでもって「未確認の愛情」!   今回は女性コーラスが歌ったパートを、5人組だった頃は棚谷氏が歌ってたっけ(涙)。  そしてもちろんダメ押しのように「夜の煙突」!   音源化された「煙突」はすべて持ってるんじゃないか(森高千里も含めて)と思われる私だけど、どのヴァージョンも何回聴いてもやられる!  改めて痛感したのが「洒落ているのに男っぽい」「ゴツゴツしているようですこぶるポップ」なカーネーションの楽曲の魅力(どちらか一方だけだったら私はここまで彼らにのめりこまなかっただろう)と、やはり何といっても直枝氏のヴォーカルの魅力ですね   ハイトーンヴォイスを好物とする私にとって、直枝さんの低くてしゃがれててどこかくたびれてて、それでいて力強くて味わい深いヴォーカルは、例外中の例外。  ロックヴォーカルのかっこ良さはもちろんたっぷりありつつ、なんというか、まっすぐで誠実なヴォーカルなのだ。お人柄がそのまま表れてるのだ。  改めて、直枝さんは私にとっていちばん必要なロックヴォーカリストだ、カーネーションはいちばん愛すべきロックバンドだと惚れ直したものである。  あーあ、ライブ行きたいなあ…。 The Sounds of ROCK LOVE
The Sounds of ROCK LOVE
posted by つむ at 13:24

カーネーション「Five Oh! Five」

 パソコンの調子が悪いこともあり、このところインターネットなどをせず、音楽を聴いたり英語をちょっと勉強したり雑誌を読んだり、そんな感じで夏の夜長(?)を過ごしている。  久しぶりにCDラックから引っ張り出してみた、このライブアルバム。  1996年7月。カーネーションが「a Beautiful Day」などのヒットで勢いに乗り始め、続くアルバム「GIRLFRIEND ARMY」の発売を控えていた頃。  私はといえばまだ「EDO RIVER」しか聴いていない状態で、それでもこのあまりにもふところの深い中堅(まだベテランではなかったよね)ロックバンドに夢中になっていた。  そんなある土曜日の昼下がりにオンエアされたNHK-FM「アコースティック・ライブ」の模様がこの一枚にパッケージされている。  前述したようにこの当時はまだ、徳間ジャパンやメトロトロン時代の音源は未聴だったため「体温と汗」「からまわる世界」なんかにはびびったものだ。風通しのよい、夏向きのファンキーな曲ばかりじゃない、暑苦しくて濃ゆくて汗臭い、でも文句なしにかっこいいロック、それもまたカーネーションの大事な魅力のひとつなんだと、ますます惚れ直したものだ。  もちろんこの時もしっかりカセットテープに録音しながら聞いたんだけれど、こうしてCDにパッケージ(つまりノイズがない状態)で聴くのもいいものである。  オンエア時にはなかったアンコール「夜の煙突」もしっかり収録されている。  それにしても「夜の煙突」。私はもう5ヴァージョンくらい持ってるけど、で、ライブでもさんざん聴いてるけど、これだけ何度聴いても飽きなくて、何度聴いても同じように熱くなれるロックナンバーをほかに知らない。間違いなく私の生涯の「日本のロックナンバー10選」には入るだろうな。 505~Five Oh! Five~
505~Five Oh! Five~
posted by つむ at 14:16

カーネーション Hurricane Festival“LIVE & DOCUMENT”

 3人組になってからも精力的に活動を続けるカーネーション(今となっては「もう二人もメンバーがいた頃があったんだねえ」と、ファン歴10年の私でさえも感慨深くなってしまう)だが、彼らが「ハリケーン」なる自分たちの事務所を設立した際のイベントを収録したのがこのDVDである。  ライブDVDのつもりで見てたんだけど、どちらかというとライブ映像は思ったより少なめ。それも演奏の途中でインタビューやオフショットなどが入り、ライブを見るつもりで見ていると若干拍子抜けするかも。  演奏そのものは拍子抜けなんて全然! 一本太い骨がどーんと入っていて、その上でポップに弾けるカーネーションサウンドが存分に楽しめる。  それにしてもここまでメンバーの素顔をまとめて見たのは初めてかも。そういう意味ではファン垂涎にして必携の作品といえる。  故郷・品川をぼんやりと散歩する直枝氏、イベント当日に会場前に並んでいるファンたちにこっそりまぎれて、一緒に写真撮影なんかする大田氏、サエキけんぞう司会によるイベントでやや緊張気味にこれからの決意を語る3人(直枝さんのスーツ姿なんて珍しいもの見た。かっこいいっす)などなど興味深い映像満載なんだが、なんといってもこんな素晴らしいものを見せていただいていいんでしょうか?! 愛娘ちゃんにピアノを弾いて聞かせる矢部氏……! お嬢ちゃんがまた無心でなにげないたたずまい(2~3歳くらいだから当たり前だけど)。テラカワユス。矢部さんお父さんなんだな~。いやあいいもの見せていただきました。  ハリケーン設立以降、ファンクラブ会報には必ずといっていいほどオリジナルCDなどの特典をつけてくれるカーネーション。ここまでファンのためにサービスしてくれるバンドがあるだろうかね? なおかつ肝心の音楽も素晴らしくてさ。  今回の会報の矢部さんの文章にもあるように、なんていうか借り物ばかり、偽物ばかりの音楽が蔓延しているJポップシーン。ハリケーン、カーネーションの行く手は厳しいかもしれないけれど、私はついていきます! カーネーション Hurricane Festival“LIVE & DOCUMENT”
カーネーション Hurricane Festival“LIVE & DOCUMENT” [DVD]
posted by つむ at 19:07

松江潤「サニー・ポップ・ジェネレーション」

というわけで『GO GETTER』松江潤」について  moonlightdriveさんのおかげで、えらいもん思い出してしもた……。  10年ほど前。カーネーションを知って大好きになって、もう好きで好きで好きすぎて、関連作品を集めまくっていた頃。  直枝氏プロデュースというだけのことで、知りもしないこのアーティストのデビューアルバムを買うことになった。  もはやネオアコブームもやや下火?という頃に、コッテコテのネオアコ風ルックスとネオアコ風ヴォーカルとネオアコ風キュートでポップなメロディと、意外とぎゅんぎゅんしたギターとさわやかながら一筋縄ではいかないサウンドと、プロデューサー氏のあまりにもかっこいいコーラス! というこのアルバムでシーンに登場した松江潤。  その後かなり紆余曲折したらしいけれど、現在も精力的・個性的に活動しておられるようで何よりである。  実はフリッパーズギターのファンだった私は、このアルバムにかなり(いろんな意味で)唸らされたものだ。  直枝氏のコーラスも随所で聴けて素晴らしいんだけど、1曲目「シャルル・ピカデリー」では青山陽一氏と大野由美子嬢のデュエットも聴けちゃうのだ。♪ダバダダ~ダッバッダ~♪なんてイントロでいきなりこのお二方のデュエットですよ!  それにしても松江潤。「ドリカムに認められてデビュー」なんていう謎のプロフィールをどっかで読んだけどほんとかなあ? サニー・ポップ・ジェネレーション
サニー・ポップ・ジェネレーション
posted by つむ at 19:53

カーネーション「For Beautiful Columbia Years 1994-2000」

 すごく久しぶりに、カーネーション1997年11月18日・渋谷公会堂でのライブビデオを見た。  この頃の私はものすごくつらい仕事で朝から晩まで拘束されていて、このツアーはおろか、アルバム「booby」さえも発売日から10日くらいたってやっと買えたというくらい、厳しい日々を送っていた。  そんなあの頃の思い出がよみがえるライブビデオなのである。  まだ5人だった頃のカーネーション(そうだよ、5人だったんだもんねあの頃は。なんかスリーピースがすっかり私の意識の上でも定着してきてるのが怖い)。  ザ・スリルからロベルト小山、そしてコーラスには真城めぐみ&ZOOCOを迎えたライブ。  めちゃめちゃ華がある。楽曲にも演奏にも。  アルバム「booby」は最高につらかった頃の私を支えてくれた大切な一枚で、そのアルバムを引っさげてのツアーなので、もう好きな曲、思い出の曲ばっかりなのだ。  それ以外にも、「the end of summer」「夜の煙突」「トロッコ」(直枝さんのエレピが!)といったいつもの曲やなつかしい曲も織り交ぜた最高のライブが楽しめる。  今のカーネーションももちろん大好き。  でも、この時の、この時でしかありえなかった編成、この時でしか聴けなかったサウンドは、やはり私にとっては大事な思い出だし、それがこういう形でいつでも見られるようにパッケージングされているというのはやはりありがたい。  直枝さん、やっぱりめちゃ歌上手いわぁ……。 For Beautiful Columbia Years 1994-2000 the booby show and clips
For Beautiful Columbia Years 1994-2000 the booby show and clips [DVD]
posted by つむ at 19:09

「ロック画報24 We Love You! カーネーション」

 買ってよかった!   カーネーションを愛するライターの方々がありったけの愛を込めて、さまざまな角度からカーネーションの音楽を論じている「ロック画報24」。  中でも個人的にうれしかったのは、これまであまり語られていなかった気がする、直枝氏の作る歌詞についての文章が結構あったこと。  湯山玲子さんという方は「セクシュアリティ」をキーワードに、直枝氏の歌詞を読み解く。  「たのんだぜベイビー」は駆け落ちの歌である、とか、「EDO RIVER」にはいわゆる勝ち組・負け組闘争から自主的に離脱した男の色っぽさがにじみ出ている、とか。  松本亀吉氏は「労働」「おねえちゃん」をテーマに直枝氏の歌詞の歴史をたどってみせる。  そう、少なくとも徳間ジャパン時代までは、意外とサラリーマンや肉体労働系の歌が多かったカーネーション。私もこれ以上ないというくらい辛い肉体労働に従事していた頃、「ごきげんいかが工場長」を口ずさみながら働いたものだ。今で言う「ニート」を先取りしたような「ウォーク・オン」なんかもあったな(というか「ゴング・ショウ」収録曲はほとんどニートソングかも?)。  そうしてサラリーマンや、そうなれなかった自分自身を皮肉るかのような歌が多かった時代を経て、コロムビア移籍後は「どうしちゃったの?」というくらい甘~いラブソングが大半を占めるようになる。「SWEET BABY」みたいな詞はもう書けないかも。「100人のガールフレンド」の♪けどいちばんたいせつなことは ぼくには女の子が必要だってこと♪ なんつー詞にのけぞったのも今は昔。  3人になって以降は、「今まで生きてきたおれ」と、「これからも生きていくおれ」の歌だと思う。そういうのを臭くならず、暑苦しくもならず、それでいて熱く説得力を持って書けるのは、そして歌えるのはやっぱり直枝氏だけだなあと再確認。音と同様に言葉もシンプルに骨太になったと思いませんか?   今回こういう特集を読んでみて、改めて最初からカーネーションのアルバムを聴いてみようと思った。正直このところ、カーネーションの音楽は私にとってあまりにも当たり前のものになりすぎて、そう何回も繰り返し聴くという感じじゃなくなってたんだけど、やっぱり私にはカーネーションが必要だってこと♪に気づいたよ。ことに直枝氏の歌詞については私としてもいろいろ書きたいことがあるので、また改めて熱く語ろうと思う。 ロック画報 (24)
posted by つむ at 19:48

映画「man-hole」

 このお正月は一日に旅行から帰って以来、近くに買い物に出るくらいでかなりの時間を自宅で過ごした。  そんな中、テレビで見たのがこの映画(ちなみに日本映画です)。  ざっとあらすじを……。  ★札幌。巡査の小林(安田顕)はある日、カバンをひったくられた女子高生・希(三輪明日美)と出会う。希は厳格な教師である父とウマが合わず、塾をサボってジュン(大泉洋)が経営するデートクラブで働いていた。小林は警官としての日頃の業務を自分のサイトに書き込んでおり、ある時自分のことが書かれているのを読んだ希は激怒。仕返しに小林を中傷する文章をネット上に流し、小林は自宅謹慎処分になる。意気消沈する小林と、父とけんかして家を飛び出した希は再会。希は小林に「夢のマンホール」の噂を教える。札幌のどこかにある夢のマンホールに願い事を書いて流すと夢が叶うというのだ。半信半疑の小林と共にマンホールを探す希。ほどなくして、遊園地の近くの原っぱに二人はそのマンホールを見つける。その場で紙で船を折り、マンホールに流す二人。願い事は書かなかったが、二人はそれぞれ少しだけ前へ進めた気がするのだった。★  良くも悪くも「手作り感」が漂う作品。大学時代少しだけ映画制作をかじっていた私としてはなつかしいような気さえした。  北海道が舞台というと私たちなどはついつい雪や流氷やラベンダー畑やらを期待してしまうのだが、そんなんだけじゃない、夏のリアルな札幌の街を活写したという点は良かったと思う。出演者たちも若干素人っぽいところが逆に映画に合っていて良し。それにしても大泉さんはいつの間にか全国的人気を得るようになってしまったが。  そう、そして、なぜ私がこの映画を見たか。一番の理由は、音楽。カーネーションの直枝政広氏が音楽担当! そして主題歌はカーネーション「GARDEN CITY LIFE」!! もはや10年前の曲なのにフレッシュだわー。直枝さん、映画音楽の経験はあまりないとは思うけれど、ほどよくチープで、哀愁もあってなかなかGOODでした。  カーネーションの音楽って映画やドラマにすごく映えそうな感じがするのに、ほとんどそういう方面からはお声がかからない。たまーにテレビ番組やCMに使われたりするけれど、すごくもったいない使われ方をすることが多い(なぜこんな番組にこの曲を? なぜこの部分を使う?みたいな)。その点、この映画での「GARDEN CITY LIFE」はタイミングも良く、曲としても映画にすごく合っていて、ばっちりだったな。  これから直枝さんが、カーネーションが、こういう仕事をするかどうかはわからないけれど、どんなきっかけであってもいいからもっとカーネーションの音楽が聴かれてほしいと願っている私としては、もし機会があればぜひチャレンジしてほしいと期待している。man-hole
man-hole [DVD]
posted by つむ at 19:08

カーネーション「御堂筋横断」ライブ 11/13

 実は、カーネーションを観に行くのはずいぶん久しぶりなのだ。バナナホールでライブをやるようになって以来、初めてなんである。  心斎橋クラブクアトロ以外の場所で、どんなライブをやるんだろう。そして今回はなにやら長くて面白いライブになりそうという噂。  会場に入ってみると、ぐるりとカウンターがあって、いくつかのテーブルと椅子がある客席のど真ん中に、小さなステージとアンプが。え、これが噂のサブ・ステージ!?  17:00、メインのステージで(当たり前か)ライブがスタート!  なんと、1曲目で私、嗚咽してしまいました。泣くような曲じゃないのに。  思えば長い間、カーネーションのライブから遠ざかっていた。ファンクラブは継続していたし、アルバムも買っているけれども、「主婦になったからあまり家を空けられない」という遠慮や、なんやかやがあって、気づけばライブ会場まで変わっちゃっていた。  でもやはり、私が戻るべき音はこの音なんだ、私が戻るべきバンドはこのバンドなんだと、ここ数年のいろんな思いがあふれ出して、盛り上がる客の中でひとりうっうっと肩を上下させていた。    ちょうど8年前の11月13日、私は名古屋にいて、当時勤めていた会社の第2本社ビル完成パーティーに出席させられていた。  そのせいで、名古屋でのカーネーションライブに行けなかった。  あれから8年。いいこともあったけど、つらいことのほうが多い年月だった。でも、目の前で演奏しているあの御三方は、私なんかよりよほどつらくてキツい日々をくぐり抜けてきたのだ。メンバーの脱退、新しい事務所&レコード会社で一からやり直し、そして最もキツかったと思われる、CCCD問題……そして、事務所&レコード会社を離れ、新しい会社を設立。  本当にやりたいことをやり続けたいという強い意志がなければ出来ないことだ。  私なんて、この8年の間、いくらでもやり直しはきいたはずなのに、「一度失敗したことはもう取り返せない」という思い込み、さらには「結婚してるから」「もう30だから」「女だから」などという意味のない束縛を自らにほどこし、小さな可能性や夢を少しずつこぼしていってしまった。そして気づけば、とんでもなく大きなものを諦めてしまっていた。  目の前の直枝さんは46歳。普通ならさまざまなものを諦めたり手放したりしている年齢だと思う。  でも、この人は、私がカーネーションのライブを見るようになった10年前よりも明らかに上手く、明らかにパワフルに、明らかにかっこよくなっている。  正直、46歳でまだジャンプしたりステージ中走り回ったりするとは思わなかった。  でもご本人に言わせればきっと「なんで?」という感じだろう。  好きなことをやるのに、思いのままに表現するのに、年齢制限なんてあるの?と。  平均年齢43~44というところの、このバンドを見ながら、「人間って、いくつになっても、本人にその意志がある限り、成長できるものなのかもしれない」と、少し信じたい気持ちになった。  だって、普通メンバー2人も抜けて、3人だけになったら、もっと音が寂しくなるもんじゃないの?  まったく違和感なく、3人でも、私が愛し続けていた「カーネーションの音」が存在していて、私を涙ぐませた。  そしてお客さんたちも相変わらずガンガンにいっていた。  10年前と少し変わったことといえば、明らかに50は過ぎてるだろうと思われる白髪のおじさんとか、幼児を急いでトイレに連れて行くお母さんが増えたこと。  ファンも一緒に年を取ってるんだとうれしくなった。  ちなみにサブ・ステージだが、ライブ中盤のアコースティック・タイムに使用。  360度ぐるりとお客さんが囲んでいる状況で、少々照れながら演奏してくれた3人。  これだけのキャリアがありながら、まだまだやったことのない演出にチャレンジしてくれたり、少しでも私たちファンの近くで演奏しようとしてくれたり、そんなバンドいるかね?  「元気をもらった」なんて安易な言い方はしたくないけど、本当に、いろいろ考えさせられたライブだった。  少なくとも明日からは、まず「出来ない理由」を並べ立てようとしてしまう自分の癖を、少しずつ直していきたい。
posted by つむ at 20:39