宝塚歌劇団月組公演「夢現無双」「クルンテープ 天使の都」

 4月13日(土)、ムラの千秋楽ももうすぐですね。観てきました!  ご存じ宮本武蔵の半生をミュージカル化した「夢現無双」。  といっても歴史に詳しくない私はよく知らなくて(さすがに巌流島くらいは知ってるけれど)、次々に出てくる剣の達人との戦いにそれほどワクワクする感じがしなくて、なんというか、全体にさらーっと駆け足で流れてしまった印象。  沢庵和尚(光月るう)にどんなに諫められても、剣を捨てられない武蔵の心情とか、お通(美園さくら)の思いに応えたくても応えられない揺れ動く思いとか、そういうドラマ部分をもう少し掘り下げて丁寧に描いてほしかったかな(偉そう)。  武蔵(珠城りょう)の幼馴染で、実力がありながら身を持ち崩す又八(月城かなと)が笑いをとれる役で儲け役。ひょんなことから佐々木小次郎(美弥るりか)になりすまし、モテ男になるも、本物の小次郎に出くわして……! という場面をれいこちゃん(月城)がコミカルに演じた。かっこいいれいこちゃんにはもったいない役のようにも思えたが、新境地か。  ショー「クルンテープ 天使の都」は、タイというテーマについていくのがやっとで、いつものように爆泣きというところまではいかなかったが、もちろんきらびやかで十分楽しめた。  なんてったって、ありちゃん(暁千星)のおみ足!!  ショートパンツに美脚にピンヒールで踊りまくる!!  とにかくヒールが若い頃から苦手で、ローヒールばかり、それでも足が疲れちゃう私は、ピンヒールで歩ける人を無条件に畏敬の念で見てしまうのだが、踊るんだよ! まあ身体能力抜群のジェンヌさんにとってはなんてことないのだろうが、やっぱりすごいよね。  すごいといえば輝月ゆうま。 娘役にしてはかなり大柄のグリーンのドレス姿の人、男役なのかな? ソプラノも男役の声もこなしちゃうあのすごい歌唱力の人だれ? あとでプログラムで確認して、あの人がまゆぽんなのねと初めて認識。 「学校へ行こう!」のタカラヅカ受験特集で、身体が硬くて泣きながら開脚していたあの子がと思うと、感慨深い。    桜も満開の時期、土曜日とあって劇場内も混み混み。  なにかおみやげでも……と思うも、売店も人でいっぱい。 仕方なく(?)、「ラ・ロンド」で公演デザートを食べつつほっと一息。  「花のみち」の桜ばかりに気を取られてしまいますが、足元にはこんな可憐なすみれも咲いていますよ。
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posted by つむ at 11:35

宝塚歌劇団月組公演「舞音―MANON―」「GOLDEN JAZZ」

 12/6、ムラ公演を観てきました!  フランス文学最高峰の一つとされる、アベ・プレヴォ「マノン」を下敷きに、舞台をフランス統治下のインドシナに移し、アジアンテイスト溢れたラブストーリーが展開された。  ストーリーを簡単に。 シャルル・ド・デュラン(龍真咲)は、将来を嘱望されるフランス海軍士官。  インドシナ駐在を命じられた彼は、駐屯地サイゴンで、富裕層の男たちを虜にする踊り子「マノン」と呼ばれる美少女(愛希れいか)と出会い、激しい恋に落ちる。  婚約を目前に控えた総督令嬢のカロリーヌ(早乙女わかば)という存在がありながら、シャルルはマノンに溺れ、エリート士官の道を捨ててまでマノンとの暮らしを選び、金のために賭博にまで手を染める。 そんなシャルルにつけ込む、マノンの兄クオン(珠城りょう)。 シャルルを心配する親友クリストフ(凪七瑠海)。  そんな中、二人は、インドシナ独立運動に巻き込まれ、マノンは小間使いのホマ(海乃美月)に裏切られてスパイの嫌疑をかけられ、投獄される。 流刑となる当日、マノンを救い出すためシャルルは船着き場へ向かうが……。  月組を観るのは、霧矢大夢・蒼乃夕妃サヨナラ公演「エドワード8世」以来3年ぶり。  その間に人事異動も相当あった月組、今はどんな感じなのかしらと楽しみにしていた。  まさお(龍)は充実のトップぶり。 すごく歌える人なんだなと再認識した。  歌のまさおに対し、ちゃぴ(愛希)はダンスの娘役トップさん。もちろん歌もお芝居も十分に見せた。  宇月颯、憧花ゆりのといった中堅勢も目立つ役で、芝居をしっかり引き締めた。  ラストにずっこけた「落陽のパレルモ」、サヨナラ公演だった舞風りらの扱いがひどすぎた「堕天使の涙」、なんだか終始暗くて重かった「THE LOST GLORY」と、植田景子先生にはどうも良いイメージがなかったんだけれど、今回は一番良かったかもしれない。   だけれど……。 唯一どうなのかなー、と思ってしまったのが、  もう一人のシャルル・ド・デュラン(美弥るりか)。  ダンスのみでシャルルの内面を表現、歌なし、台詞は最後にひとことだけ。  みやるりちゃんは「やりがいがある」と健気に語っていたけれど(プログラム)、この役、はっきり言って無くてもよかったような……(みやるりは好演していたのでそこは誤解なきよう)。  「あ、シャルルが踊ってる、やっぱかっこいいなあ……え? 後ろから本物のシャルルが……?」と、SS席でもないことにはまさおかみやるりか判別しにくい上に、正直、ストーリーにほとんど意味をもたらしていないのだ。  これ、予備知識もなくプログラムも買ってないお客さんには、なんのこっちゃわからなかったのではないだろうか。  みやるりのお芝居や歌も楽しみたかったファンはどう思ってるんだろう。  素晴らしい作品ではあっただけに、うーんと思ってしまった。    ショー「GOLDEN JAZZ」では、事前に公式サイトにて、観客参加企画として振付講座なんてのもあったけれど、やっぱりシャイな日本のお客様たち(私も含め)、踊っている人は皆無だった(タンバリン買って叩いている人はいたけれど)。  でもそんなのなくても十分楽しめる、あっという間の楽しいジャズショーでした!  圧巻は、月組で私の一押し、千海華蘭ちゃんのソロ歌で始まるアフリカンな場面。   可愛すぎて逆に大丈夫かなとかねてから気になっていたからんちゃんがこんなに堂々と歌えるなんて!   それにも感動したけれど、ちゃぴのダンスが!! すごい身体能力!  ここ数年の傾向なのか、陽月華、蒼乃夕妃、蘭乃はなといった、男前に踊れる娘役トップさんが増えてきた気がするけれど、ひとつの到達点が彼女かなと感じた。  もう一人月組で気になっている蒼瀬侑季ちゃんも、パレードでダブルトリオに入っていて、やっぱり綺麗だし、もっと活躍してほしいと思った。  今回、ショーのオープニングで忘れられない素晴らしい出来事があったんですが、ファンの皆様にヤキモチ焼かれると大変なので控えさせていただきます。 うふふ
posted by つむ at 10:28

宝塚歌劇月組公演「エドワード8世」「Misty Station」

2月19日(日)行ってきました!  とある貸切で、最初に兵庫県知事、雪組・飛鳥裕組長、麻樹ゆめみ副組長によるトークが聞けてお得だった。  ミュージカル「エドワード8世」の方は、史実をもとにしたものなので、ストーリーというほどのものはない。  要は実在したイギリス王・エドワード8世(霧矢大夢)と、離婚歴のあるアメリカ人女性・ウォリス・シンプソン夫人(蒼乃夕妃)とが恋に落ち、その愛を全うすべく、エドワード8世がわずか一年足らずで退位するまで。  話を膨らませるべく、BBCのプロデューサーで実は旧ソ連のスパイ・ガイ(龍真咲)をストーリーテラーに据え、エドワード8世と親交があったという舞台俳優・フレッド・アステア(宇月颯)などの人物とも絡ませて、さらにセリや盆を多用するなど、演出面ではかなりの工夫がみられた。  きりやん(霧矢)は男役の集大成を見せてくれた。 特に圧倒的な声量。 「ガイズ・アンド・ドールズ」のアデレイド役でのソロ歌唱に度肝を抜かれた私だが、今回もその豊かな声量と歌唱力は健在。  まりもちゃん(蒼乃)をきちんと見るのは初めて(なにしろ月組を観るのは7年ぶりなもので……)なのだが、良い意味で初々しさのない(って良い意味か?)本当にアダルトな役が似合う娘役なんだなと痛感。  次期トップが発表された龍は、今回ストーリーテラーということで、あまり男役としての見せ場がなかったのが気の毒。 今後に期待。  準トップに就任することになった明日海りおはエドワード8世の側近役。 こちらもあまり見せ場はないが、美形は確かに目を引く。  また、次期娘役トップに内定している愛希れいかに関しては、本当にまったく初めて見るので期待大だったが、元男役だけにかなり大きい。 とし(宇月)と組んで踊るシーンが多いが、としとほとんど同じ背丈に見えた。 文字通り大型の娘役トップとなるのか、これからに期待。  お芝居は王室もののわりには衣装に派手さがなく(イギリスだから?)少し寂しかったが、その分ショーではド派手にはじけまくってくれた。   のっけから「これが宝塚なんだ!」といわんばかりのキンキラゴージャス賑やか!なオープニング。   「From London to Misty Station」と書かれた切符がスクリーンに大写しになり(お芝居と連動してるわけね)凝ってるなあと感心。  私のお気に入りの千海華蘭ちゃん大活躍のキュートなロケット、きりやん・まりもコンビのアダルトなデュエットダンス、「ファイナル・カウントダウン」に乗っての男役黒燕尾ダンスなどなど(なんだかプロレスの入場みたいだったけど)見所満載だが、もう一つ特筆すべきは、専科の一樹千尋が、あの、ルイ16世からお地蔵様までこなす渋い専科男役のヒロさんが、なんと白ロングドレス姿で歌う! これはすごかった。   ヒロさんもさることながら、隣でかけあうように歌う同じく白ロングドレスの人、誰だかわからないけどすごく上手い、上級生の娘役さんかなあ?と思い、後で調べてみたら、なんと若手男役の輝城みつるという人だった。 高音もなめらかですごく上手かったです。 大抜擢でしょう。  JポップともKポップともアニソンともつかない音楽を駆使し、常に革新的な作品を見せてくれる斉藤吉正先生。 正直、保守的なファンたちには敬遠されていると思うが、私はこういう斉藤先生の心意気を買いたいと思う。 少なくとも同じような古くからのショーの焼き直しで満足している演出家よりは全然良いと思う。    最後にあいさつに一人登場したきりやん。   「これからも宝塚歌劇、特に月組をよろしくお願いします!」   そうなのだ。今回できりやん、まりもちゃんなどが退団する。   これからの月組、正直いろいろあるかもしれないが(だってトップお披露目が役替わりなんて……)頑張ってほしいと思う。
posted by つむ at 23:18

宝塚歌劇団月組公演「エリザベート」

 さあさあさあ、ついに私が何ヶ月も待ちに待っていたエリザを観る日がやってきたのだ!!  今回、実は某市営バスのツアーに参加してきた私。エリザの観劇ツアーなんて粋じゃない♪ 席は2F真ん中辺りで、ちょっと見づらかったが、舞台上の迫力は十分伝わってきた。  さて、「エリザベートってよく聞くけど、いったいどんな話?」という方のために、ざっと今回の月組公演のキャストとともにあらすじを…。  ※バイエルン公爵令嬢のエリザベート(瀬奈じゅん)は、自由を謳歌する少女時代を送っていた。ある日、木登りに失敗して墜落し、彼女は黄泉の国をさまよう。そこには黄泉の帝王(つまり死神)トート(彩輝直)が。ところがトートはエリザベートに一目ぼれし、あえて彼女の命を奪わずに、生きた状態の彼女に愛されたいという、叶わぬ思いを抱くようになる。  一命を取り留めたエリザベートはやがて、オーストリア皇帝のフランツ・ヨーゼフ(初風緑)に見初められ、皇妃となる。しかしフランツの母であるゾフィー皇太后(美々杏里)との確執、窮屈な宮廷生活、母の言いなりであるフランツなどに苦しめられ、一度は死を考えるが、やがて自分の美貌を武器に強く生き抜いてみせると決意。事実、外交には彼女の美貌が役に立ち、彼女はハンガリーの国民からも熱狂的な支持を得る。  エリザベートとフランツの長男・ルドルフ皇太子(大空祐飛)は、父の政策に疑問を抱き、革命家たちとともにクーデターを企てるが失敗。父からも母からさえも見捨てられ、トートの誘惑に負けて自ら黄泉の国へ旅立ってしまう。絶望するエリザベートはトートにすがるが、トートは「死は逃げ場ではない」と彼女を突き放す。やがて、各国をさまよい歩くエリザベートを、イタリア人アナーキスト、ルイジ・ルキーニ(霧矢大夢)のナイフが襲う…。※  今回の目玉はなんと言っても、次期月組男役トップスターに内定している瀬奈じゅんのエリザベート役であろう。私は実は前回の花組エリザを見ているのだが、まさかあの時のひげ面のアナーキスト・ルキーニが、次にエリザをやるなんて、思いもしなかった。本人が一番驚いていることだろうが。男役が女性を演じる、しかもエリザベートという、かなりの歌唱力(特に高音)が必要とされる役。いったいどうなっちゃうのかかなり心配だったが、前回の大鳥れいがバラ色のエリザだったとしたら、今回は深いブルーのエリザ。ますます生身の人間味を増した、男っぽい硬質なエリザで、これもこれでありかなと。特に苦悩に満ちた心情の表現はかなりのもので、ルドルフの棺に取りすがるシーンなどでは私も泣いてしまった。歌唱もまずまず。ただ、少女時代の台詞の声は非常にかわいらしかったが、成人してからの声に今ひとつ女性らしさが現れなかったか。  というわけで、かなり健闘した瀬奈に対するは、今作での退団が決まっている彩輝。今回、瀬奈と身長がほぼ同じくらいということもあってか、今までの「黄泉の帝王閣下と、彼に愛された悲劇のお妃さま」というイメージが変わり、「自由を求める野性的で男勝りの皇妃と、彼女をいちずに追い続ける若き死神」みたいに、力関係が逆転している感じがする。そこはやはり彩輝にもう少し存在感がほしかったかなという気がするが、彼女の最大の武器である中性的な妖しさはしっかり発揮されていた。よく指摘される歌唱の弱さも、確かに荒削りなところもあるが、豊かな声量で場内を確実に支配し、堂々たる歌いぶりだった。  霧矢のルキーニは期待通り。声量十分、歌唱力抜群、身のこなしも軽やかで、さすが霧矢といったところ。この作品は音量も大きくコーラスも多いため、どうしても台詞や歌詞が聞き取りにくいところがあるのだが、霧矢はストーリーテラーとしてその辺りもがんばっていたと思う。  初風のフランツもばっちり。若い頃と年老いてからの演じ分けがはっきり出来ていて、同じ人とは思えないほど。こちらも期待通り。  大空のルドルフは、印象がやや薄かったが、それでも今の月組でルドルフをやれるのは彼女しかいないだろう。  革命家、エルマーの月船さらら、シュテファンの北翔海莉、ジュラの真野すがたは…ちょっと印象に残らなかったなあ。  美々のゾフィーは、歌唱はさすがだったが、ひょっとして芝居は今ひとつ? 「ここ!」という場面の決め台詞がやや弱い。  あとは、エリザベートの女官長であるリヒテンシュタイン伯爵夫人の紫城るいの歌唱力、ルドルフの少年時代の彩那音のかわいらしさ(でも歌はかなり問題。実姉である彩輝との共演はほほえましかったが)、マダム・ヴォルフの嘉月絵理の男役とは思えない妖艶な女っぷりなどが印象に残った。  いやーそれにしても、やっぱり素晴らしい、宝塚。特に「エリザベート」は音楽も舞台美術も他の演目とは一味違うので、チケットはかなり取りにくいだろうがぜひ多くの人に観てみてほしいと切に願う。  さて、これで雪→星→宙→花→月と全組がエリザを上演したわけだが、もうこれで終わりなんだろうか。宝塚のことだから、もう一周くらいしてくれないだろうか。となると次は2~3年後に雪組ということに。貴城けいトート、晴華みどりエリザベートなんてどうだろうか(私の勝手な想像なので、ファンの皆さん怒らないでー)。
posted by つむ at 18:41