「かぞくのじかん」2015年春号 特集は「片づけが楽になる習慣づくり」

正直、同じような内容ばかりのような気がするし、もう買うのやめよう……と、昨年は一冊も買わなかった「かぞくのじかん」。
 今号はなぜか気が向いて買ってみた。
 「置かない生活」「5分でキャスター台づくり」「パジャマをぬぎっぱなしにしない」「おしゃれでかわいい名前つけ」などなど、興味を持てる内容が多かったこともある。
 
 しかし結果として一番おもしろかったのは、みんなのじかん「夫婦の危機、すれちがい」。
 「かぞくのじかん」のような品行方正、できる主婦養成雑誌みたいな雑誌にしては、少々刺激的なテーマではある。
 ざっと読んでみて、やはり「価値観の違い」「夫は仕事、妻は家事と育児に必死で、お互いいたわりが足りない(特に夫が?)」「お互いの親との不和」という、昔ながらの理由が、危機やすれちがいを招いているようだ。
 
 日本は、夫の仕事が忙しすぎる。
 家事も育児も介護も仕事までも、妻に押しつけすぎる。
 そして、お互いに我慢しすぎるし、言葉が足りなすぎる(言葉を交わす時間も少なすぎる)。
 となると、こういった問題が起こって当たり前だ。
 子どもも小さい、仕事も忙しい、そんな時期をとにかく辛抱してやり過ごすしかないのが、日本の多くの家族の現状だ。
 そして子どもも独立して、自分たちも退職してしまえば、あとに残るのは精魂尽き果てて空っぽになったひと組の老夫婦だけ……なんて、悲しすぎませんか。
 なんとかしなくては。
 
 まずは、主婦に何もかも求めすぎるのを、周囲も主婦自身も、やめなければ。
 この雑誌も、時間の使い方など、特に共働きなどで忙しい主婦の味方のような記事もある一方で、「パンやお菓子、洋服などの手作りはやっぱり大切ですね。ゆったりした気持ちで取り組んでみましょう」みたいな記事も多く、手作りなんてできる時間がない読者は、責められているような気持ちになるのではないだろうか。
 できないなら既成のもので問題ないと思う。
 無理して手作りにチャレンジして、失敗して、子どもにあたるよりは全然ましだ。
 そういう意味では今号の「ここは市販品に頼っています」という記事は、よくやったと言いたい。
 
 新学期ももうすぐ。
 全国の主婦の皆さん、自分のペースを崩しすぎずに頑張りましょう。

かぞくのじかん 2015年 03 月号 [雑誌]
婦人之友社
2015-03-05

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「リンネル」2015年3月号

 すてきな雑誌に出会えたかもしれません。
 つい先ごろ、子どもの幼稚園の音楽会で、母親有志(といってもほとんど)で「ありのままで」を歌った時、PTA役員である私はエルサっぽい格好をして(させられて?)歌ったんだけれど、その時の周りのママ仲間の反応が、自分にとってすごく意外なものでした。
 「スカート姿すごく素敵! なんでいつもスカート履かないの?」
 そう言われてみれば、男子を出産してからこのかた、子連れで外出するときにスカートを履くことがまったくなくなったことに気づいたのです。
 ちょろちょろちょろちょろ走り回る男子を追いかけるのには、確かにスカートでは危険。 まして今流行りのマキシスカートなんて……。
 だからいつもレギパンにチュニックや、ジーンズ姿が自分の中で定着していて、気づけば普段使いのスカートを一着も持ってませんでした。
 しかし、手持ちのデニムワンピを着てみたくらいで、まさか「素敵!」なんて言われるとは思ってもみなくて、やっぱりほめられるとまんざらでもないもの。
 子どもも小学生になることだし、そろそろスカート解禁してもいいかな?と、本当に久しぶりにファッション雑誌に手を伸ばしてみたのです。
 といってもバリバリワーキングウーマン雑誌でもなく、デニムが主流のママ向け雑誌でもなく、ナチュラル系のこの雑誌を選んでみたのは、ふんわりしたロングフレアスカートやマキシワンピの着こなし方が載ってそうだったから。
 
 この雑誌の素敵ポイントは、活字が多いこと。
 ファッションに偏ることなく、暮らし、料理、収納、手作りアクセサリー、手作り洋服、カルチャー、連載小説などなど、なかなか内容も豊富。
 しっかりした製本もポイント高いです。
 この雑誌の一番の売りであろう、毎月の付録。 今月は巾着型トートバッグということで、温かみのある黄色のキルト素材のトートは、お弁当でも入れてちょっとお出かけという分にはちょうどよさそうです。 スーパーに持っていくエコバッグには少々小さいですが。
 この付録目当てなのか、発売日に書店に行ったのに、もう1冊しか残ってなかったのには驚きました。
 
 さて、肝心のナチュラルな着こなしですが……。
 昔からファッション雑誌をいくら眺めても、ちっともピンとこなくて、「ふうん、そういう着こなしが素敵なんだ」と頭では理解するんだけど実践が伴わない私。
 この雑誌も、徹底してナチュラルな色遣いのようで、白シャツにネイビーのデニム、ベージュのカーゴパンツ、黒ワンピ、みたいな感じで、どうなんでしょう。 ちょっと地味かなー…………?
 素敵な人が着こなせば素敵なんだろうけれど、なんか……私にはよくわかりません。
 身体のラインが思いっきり隠れるこの手のシルエットって、私が大学1年の頃にも流行ったけれど、「太って見える」として急速に下火になったんじゃ……?
 少々ボリュームアップして見えても、ナチュラルそうで幸せそうだったらいい、ってことなんでしょうか。
 ナチュラルへの道は険しい。

 とりあえず、春になったらネイビーのマキシスカートを一着買います。


リンネル 2015年 03月号 [雑誌]
宝島社
2015-01-20

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「おしゃべりなたまごやき」(寺村輝夫の王さまシリーズ)

 「Tくん(息子)ってさ、クリスマスのプレゼントに何が欲しいって言うの?」と、ママ仲間のKさんから聞かれた。
 6歳男児というと微妙な年ごろ。 もうあまりコテコテのおもちゃがほしいわけじゃなく、かといってやっぱり妖怪ウォッチは欲しいわけで……。
 うちの子も当然クリスマス近辺は寝ても覚めても妖怪ウォッチ妖怪ウォッチで、苛立った私は「サンタさんはね、欲しいものをくれるんじゃないんだよ。 その子のことをいつも見ていて、その子に今一番ふさわしいと思うものをくれるんだよ」と嘘八百でごまかしてみた。
 そんなサンタ(私)が今回のクリスマスにプレゼントしたものは、日本は奈良が誇る素晴らしい知育玩具「LaQ」のパーツと、この童話「おしゃべりなたまごやき」。
 私はこの王さまシリーズが子供の頃から大好きで、しかも有名な話がたくさん入っているのもポイント高かった。
 王さま……といっても、年齢不詳。 たまごがだいすき、あそぶのもだいすき、べんきょうと注射はだいきらい、わがままでいばりんぼでそのくせ弱虫で、どこのおうちにも一人はいそうな、そんな、限りなく子どもに近い王さまである。
 だからこそ、何十年もの間多くの子どもをとりこにしてきたんだと思う。
 最近ではBS11でアニメまで放送されて、しかも王さま役は、子どもたちにはすっかりおなじみ、「いないいないばあっ!」のワンワン役のチョーさんということで、うちの子も私の実家に帰ると(自宅ではBSは見られない)、けっこう喜んで見ている。
 調子に乗ったりいばったりわがままを言っているとひどい目にあいますよ……と、基本はそういう教育的なオチなんだけど、説教がましくなくユーモラスで、なんといっても挿絵がとてもかわいい。
 たくさん出ているので、違うのをもう一冊くらい買おうかなあと考えている。
 
 ちなみにこのクリスマスプレゼントを開けてみた息子の反応は、妖怪ウォッチじゃなかったことにはがっかりしていたけれど、前年の、真面目な絵本とカラーペンという組み合わせで朝から愕然としていたのに比べると、まあまあ喜んでくれたみたいである。

 王さまシリーズに関してはこちらの記事も読んでみて下さいね。


おしゃべりなたまごやき (寺村輝夫の王さまシリーズ)
理論社
寺村 輝夫

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宝塚歌劇団宙組公演「白夜の誓い」「PHOENIX宝塚!!」

11月22日(土)、観てきました!
 ストーリーを簡単に。
 18世紀のスウェーデン。
 国王・グスタフ3世(凰稀かなめ)は、即位に際し、初恋の人・イザベル(伶美うらら)と引き裂かれ、デンマーク王女・ソフィア(実咲凛音)と政略結婚させられる。
 フランスでのイザベルとの日々の中で自由主義に目覚めていたグスタフは、ロシアの属国であるがゆえに自由な政治ができず愛する人と結ばれることすら許されない状況を打破するため、エカテリーナ2世統治下のロシアと戦争を起こし、見事勝利する。
 その陰には、望まない結婚ではありながら、しだいにグスタフの人柄を敬愛するようになっていたソフィアの祈りがあった。
 グスタフとソフィア夫妻の絆は強まり、グスタフはフランス仕込みのロココ文化をスウェーデンに花開かせる。
 しかし、幼なじみの軍人・ヤコブ(緒月遠麻)とは意見の相違から亀裂が生じる。
 そして、イザベルを宮廷に招いて開かれた舞踏会で、思いがけない悲劇が……。 

 (以下はネタばれありなので注意して下さい)
 今回、思いがけないラストに、「トップさんのさよなら公演で、トップさんが殺されちゃうなんてこと、(ベルばら以外で)かつてあったかなあ? しかも、同時退団する同期のスターさんに殺されるなんて……」と、ちょっと複雑な気分になってしまった。
 もちろん史実なんだろうけど、ちょっとなあ、と。
 かなめちゃんときたろう(緒月)のことを雪組時代から見守ってきたファンも少なくないだろうに、どうなんだろうなあと。
 しかしそれに目をつぶれば、かなめちゃんの軍服姿はこれ以上ないというほどの美しさだし、一度は裏切ったものの忠誠を誓う部下のリリホルン役のまあくん(朝夏まなと)、幼なじみでありながらすれ違って行くヤコブ役のきたろうも安心して見ていられる。
 そして娘役陣の充実ぶり!
 ソフィア役のみりおんちゃん(実咲)。 これだけ美しくかつ歌が上手い娘役トップは初めて観たかもしれない。
 ダブルヒロインと言ってもいい役どころ、イザベル役のうららちゃんも、歌はちょっと……だが、文句のつけどころのない美しさ。
 ロシア・エカテリーナ2世役のせーこちゃん(純矢ちとせ)と、みりおんちゃんが二人で語り合い歌いあうシーンがあったのも、娘役ファンとしては嬉しい見所だった。せーこちゃんの歌がまた良かった。
 あとは、若手男役陣にもっと目立つ役が欲しかったと思った。

 ショー「PHOENIX宝塚!!」。
 ♪孤独だっていいじゃない~ 冒頭のこの主題歌でいきなり涙腺決壊。
 プログラムによれば、作者の藤井大介先生さえも、お稽古中にいきなり泣いてしまって恥ずかしい思いをしたという。 我々客が泣くのも不思議ではない。
 そしてこのショーの最大の見どころは、みりおんちゃん扮するマダムが大切にしている「ゴールデン・フェニックス」という宝石を、怪盗カナメール(もちろん、かなめちゃん)があの手この手で盗みだそうとするシーン。
 自分のサヨナラ公演のショーとは思えないくらいの捨て身の演技(あるときは刑事に、ある時はヨボヨボのじいさまに、そしてまたあるときは脚線美も美しい美女に変身!)に圧倒された。 ここまでやってくれるサービス精神旺盛なトップさんがいるだろうか。
 雪、星、そして宙と、3つの組を渡り歩くことで成長できたと、自らの軌跡を歌うかなめちゃんにもファンは号泣もの。
 宙組を観るのは3回目という宙組ビギナーの私だけれど、十分楽しめた。

 今回の観劇みやげは、11月ということもあり、来年の卓上カレンダーですよ!
 でも久しぶりに買うのでちょっと驚いた点が。
 これって今回からなのかな? 従来はトップさんたちを筆頭にスター男役さん勢揃いだったのに、若手男役のみになっていて、ちょっと拍子抜け。
 いやでも、よく見れば星組の、私の最愛のあのお方が! みっきぃちゃん(天寿光希)がいるではありませんか!
 これだけで即買いでした。
 2015年が終わったら、みっきぃちゃんの部分だけ切り抜いて手帳に入れるもんね


宝塚卓上カレンダー 2015 ([カレンダー])
宝塚クリエイティブアーツ

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「いちばんよくわかる 手ぬいの基礎」

 今のところ、ミシンを持っていない私なので、手縫いを基礎から学ぼうと思い、この本を買ってみたのですが……
 むずかしいっ!
 チュニックワンピ、子供のブラウスやズボンといった洋服から、バッグ、ポーチなどの小物まで、いろいろ作り方が載ってはいるんだけれど。
 やはりあまりにも、裁断して縫って終わり、では味気ないということなのか、デザインがかなり凝っているものが多くて、いろんな縫い方の練習にはなるかもしれないけれど、とにかく着なくなった服を気軽にポケットティッシュ入れかなんかにリメイクしたい!って感じの私には、ちょっと手が出ないなあ…。
 手縫いをしていていつも悩むのが、端の始末をどうしようかということ。
 この本には「袋縫い」という方法が紹介されているんですが、うーむ、きれいに端の始末をするためには、こんなにも手間が必要だったのか、と、目からうろこ&やってみてぐったり
 かと思うと、大部分は並縫いでOKだったりもして、よくわからない。 私はいつも並縫いでは不安なので、半返し縫いをしているんですけど。
 てな感じで、載ってる作品のうち一つでも作れたらいい方かな(っておい)。
 
 そうなんです。 PTA仕事と同窓会活動と育児と日々の主婦業と……でなにかとストレスをためがちな私が、とりあえず晩御飯の洗い物を終えて、コーヒーでも淹れてひといきつく時間、何をするかというと、刺し子でコースターを作ってみたり、着なくなったTシャツで小物を作ってみたり、履かなくなったスカートでバッグを作ってみたり、といった、手縫いなんですよね。
 去年までの私からは想像もつかないけれど。 まさか手芸が息抜きになるなんてね。
 ただし、最近になってこれすらもストレスの種になってきています。 というのも、6歳になった息子が「ぼくもぬいたい!」と、邪魔をしてくるようになったのです。 ただ黙って縫ってるだけだったらいいけど、「糸変えたい」「ここからどうやったらいいの?」「玉結びやってー」といちいちわずらわしい。 まあ、未来の手芸男子を育ててるんだと思って我慢していますが


いちばんよくわかる 手ぬいの基礎
日本ヴォーグ社
高橋恵美子

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「歌劇」8月号は、壮一帆、愛加あゆ、未涼亜希サヨナラ特集

 ついにこの時がやってきてしまった。
 特に贔屓のタカラジェンヌを持たず、ジェンヌさんであればほぼ誰でも大好き!というスタンスを貫いている私だけれど、あえて挙げるとすれば、こんなにまでもヅカ道へ引き込んでくれたきっかけとなった、壮一帆(えりたん)ということになるのかな。
 そのえりたん、雪組男役トップスターのえりたんがついに、「歌劇」誌のサヨナラ特集に……
 夫の職場の福利厚生の一環として、年1で見ていた宝塚歌劇に本格的にのめり込むきっかけとなったのは、雪組朝海ひかる・舞風りらお披露目公演「春麗の淡き光に」のプログラムでのえりたんの、あまりの美しさ。
 「誰これ!? きれいすぎる……」 そこからどんどんヅカファン道を突き進むことになったのだった。
 誰もが認めるであろう美しいルックス。 しかしその透明なたたずまいは、時に他のスターに比べて色が薄いと思われることもあったのか、真面目なサラリーマンや市会議員などの役が多かった気がする。 同期や下級生たちが先にトップに就任していき、「えりたんどうなっちゃうんだろう……」とやきもきした日々もある。 私がやきもきしても仕方ないけれど。
 しかし無事にトップ就任。 ……なのにそのトップ姿を私は一度も見る機会がなかった―――
 「送る言葉」には、そのさわやかなスターとしての持ち味、とは裏腹にイタズラ好きでお茶目な人柄、をたたえる声が多かった。 そう、えりたんの最大の魅力は、「宝塚カフェブレイク」などのトーク番組で見せる、美しい容姿とはかけ離れた気さくな人柄。 いい意味で関西出身の陽気で親しみやすいジェンヌの流れを受け継ぐスターだったな。
 相手役のあゆちゃん、そしていぶし銀の輝きを見せてくれた未涼亜希(まっつ)、彼女たちが去って行ったあとの雪組はどんな感じなんだろう。
 今月号はまっつファンの夫にも絶対見せなきゃ。

 早くも来月号の話をすると、私が先日見に行った星組「THE LOST GLORY」舞台写真と楽屋取材があるそうで、来月号も買わなきゃだな。


歌劇 2014年 08月号 [雑誌]
阪急コミュニケーションズ
2014-08-05

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宝塚歌劇団星組公演「The Lost Glory」「パッショネイト宝塚!」

 100周年の宝塚、ついについに私も観に行くことができました!!
 ミュージカル「The Lost Glory」のストーリーを簡単に。
 好景気に沸く1920年代のアメリカ・ニューヨーク。
 ギリシャからの移民で、アメリカン・ドリームを体現した男・オットー・ゴールドスタイン(専科・轟悠)は、新会社「ディアナ・ゴールドスタイン」を設立すると発表する。
 そう、それは彼の新妻・ディアナ(夢咲ねね)の名前。
 アメリカ屈指の名門・キャンベル家の令嬢で、画家として自由奔放に生きる「アメリカ社交界の宝石」ディアナと結婚することができ、まさにオットーの人生は最高潮を迎えていた。
 しかし、そんな彼を冷ややかに見つめる一人の男・イヴァーノ・リッチ(柚希礼音)の姿が。
 イヴァーノはオットーの腹心の部下だが、イタリア人実業家の妾の息子という境遇から、アメリカ上流社会では冷遇され、今回の新会社の社長にも任命されることはなかった。
 上流社会への憎しみを募らせるイヴァーノは、オットーに復讐すべく、ディアナの元恋人・ロナルド(紅ゆずる)や、新会社社長に選ばれたカーティス(真風涼帆)を使い、オットーに罠を仕掛ける。
 果たしてオットーは、妻・ディアナの愛を信じきることができるのか……

 今回、席があまり良くなくて、スターの姿がよく見えなかったという個人的な事情を差し引いても、正直なところちょっと「?」なお芝居だった。
 イヴァーノの復讐の動機や、彼の屈折した心情がいま一つはっきりと示されなかったため、途中まで「なんでこんなにこの人はオットーをいじめるのかしらん?」と思いながら見続けることになった。
 オットーとディアナの華やかで幸せな場面は本当に最初だけで、あとは延々、下り坂を転げ落ち続けるので、見ていてだんだん辛くなってきて、極めつけに逆上したロナルドにイヴァーノがバンバン撃たれて死んでしまうという救いのないシーンが…。 なんというか、今までいくつものオリジナルミュージカルを見てきた中で一番暗くて重いお話だった。 初めて宝塚を見た人に「宝塚って暗いなー」と思われないか心配になるほど。
 そういうお話なので、とどさま(轟)も、ちえちゃん(柚希)も、他の男役たちも、どうもいつものようなかっこ良さが活かされていない気がした。 とどさまは他に、声が低すぎて台詞が聞き取れない個所があったのが気になった。
娘役ファンの私としては、ねねちゃん以外には音花ゆり、綺咲愛里くらいしか目立つ役がなかったのも残念。 それにしても綺咲愛里ちゃん最近上げてきてるなあ。 確かに写真ではすごくかわいい子だけれど、他の若手娘役ちゃんたちにも活躍の場をあげておくれ。 ……とここまで書いてきて、同じ植田景子先生の作品「堕天使の涙」で、娘役トップの舞風りらも吹き飛ぶくらい、大月さゆが目立ちまくっていたのを思い出した。 あれもとんでもなく救いのない物語だったな。

 ミュージカルはそんな感じでもやもやが残ったんだけど、ショー「パッショネイト宝塚!」は最高でした!
 ラテンのショーはただでさえ大好き、それに外はうだるような真夏の真昼、もう、劇場内に冷房があまり効いていないのもあって、熱く熱く楽しめました!
 中でもカポエイラを取り入れたブラジリアンダンスが圧巻。
 若手の踊り手たちが低い姿勢で足を振り上げてカポエイラのようなダンスを踊りまくる。 彼女たちが何十人いてもちえちゃんひとりで圧倒できるほど、ちえちゃんはやっぱりすごいわ。
 ラインダンスもデュエットダンスも男役たちの群舞も……。 とにかく盛り上がりました。
 
 ちえねねの星組を見るのは3回目。 お目当てのみっきぃちゃん(天寿光希)が、席の都合でよく見えなかったのが何とも残念だった。 しかしプログラムの写真はステキ! きれいだわー。 そして若手で今回注目したのがことちゃん(礼真琴)。 早くもバウ主演も経験していて、新人なのに歌唱が安定していて、ミュージカルでも目立つ役を与えられていた。 このまますくすく育ってほしいものだ。