中本千晶「ヅカファン道」

 「ヅカファン」とはいかなる生き物なのか?
 私も十分ヅカファンだと自分では思い込んでいた。
 しかし本書を読んで、出待ち・入り待ちもしない、年2回観劇できたらいい方、タカラヅカ・スカイステージにも加入してない、好きなジェンヌさんはいるけれど会に入るほどでもない、そんな私がヅカファンを名乗るなんぞおこがましいんじゃーーーー!! との感を強くした。

 本書は、年間21回以上は観劇するというディープなヅカファンへのアンケートをもとに、「タカラヅカのどういうところにハマるのか?」「男性ファンとはどういう人々?」「年間いくらのお金、どれくらいの時間をタカラヅカに費やしているのか?」「ヅカファンに必要な能力とは?」などなどの疑問に答えてくれるとともに、「ネットの出現によって変質するヅカファン」、「ヅカファンあるある」、「ヅカファンそれぞれのファンスタンス」、「ヅカ川柳」など、さまざまな視点からヅカファンなる生き物を解き明かす意欲作である。

 では私も、本書いわく「特定のご贔屓はいないけれど、タカラヅカそのものが何となく好き」というライト層のファンとして、アンケートのうち何問かに答えてみたいと思いまーす

 Q.あなたが「惚れてしまうタイプ」に関して自己分析があればお願いします。
 A.やっぱり、タカラジェンヌとしてだけでなく女性として普通に綺麗な人が好きですね。いわゆる「化粧映えするタイプ」ではなく、素顔も美しい人。天寿光希ちゃんとか。実力が備わっていればなお結構。
 Q.「ああ、私どんだけ宝塚好きやねん」と、自分の好き度に呆れる(といいつつ自慢に思う)エピソードがあれば教えて下さい。
 A.「星乃珈琲店」とか、ジェンヌさんの名前が入ったお店や商品などについ反応してしまう。あと、ひそかに息子を演出家にしようともくろんでいて(?)、タカラヅカの歌を歌ったりDVDを見せたりして洗脳している最中。
 Q.タカラヅカファンとしての矜持やポリシー、「これだけは踏み越えない」と決めている一線などがあれば教えて下さい。
 A.家族に過剰な負担をかけてまで観劇しない。帰りが遅くならないように、3時開演の時はダッシュで帰宅する。
 Q.タカラヅカファンになったことで得られたもの、学んだことはなんですか?
 A.おしゃれして出かける場所がある幸せ。地方都市で主婦してると、ついつい毎日チュニックにデニムとかになってしまいますが、フルメイクして、スカートにタイツにパンプス、アクセサリーにきちんとしたバッグを身につけて阪急電車に乗り、背筋を伸ばして花のみちを歩き、美しい劇場で美しいショーを見ることができることは、心の美容液になっています。
 Q.かつてタカラヅカと同じくらいハマったもの、または今、タカラヅカと同じぐらいハマっているものは何かありますか? また、それに関してタカラヅカに通じる部分があれば教えて下さい。
 A.ヅカファンであると同時に、私は昔も今もロックファンです。宝塚に向かう阪急電車の中でさえ、DAPの中身はカーネーション。タカラヅカとは対極にあるいぶし銀のロックを聴きながら向かうのです。通じる部分といえば、どちらにも「遠征」してしまうほどのディープなファンの方々がいらっしゃるところでしょうか。遠征できるほどの財力と体力と時間のある方々がうらやましくもあります。

 それにしても、ライト層のファンとして言わせてもらうと、本書に出てくるディープなファンの方々って、毎日のように劇場に通いつめて、観劇が日常化してしまって、飽きないのかなあと心配になる。
 私みたいに年2回しか観劇できないからこそ、めったにないハレの日として、準備もし、おしゃれもし、背筋も伸ばし、新鮮な気持ちで劇場に向かえるのであって、ディープ層の方々が慣れずにだれずに飽きずに通うことが出来るその心情ってどんなものなのだろうか?
 やはり本書にあるように、ご贔屓と一分一秒でも長く近くにいたい、毎日でも会いたい、寝ても覚めてもご贔屓……てな恋心が根底にあるからなのだろうか。
 本書いわく、「ヅカファンをやることによって『子孫繁栄につながる女子力』は得られないかもしれない」けれど、キラキラ生き生きと現実に立ち向かうことが出来る女子力は磨かれると思う。あと、ディープ層の皆様って長生きできそうである。ご贔屓に恋することによって免疫力が格段に身につきそうだから


ヅカファン道
東京堂出版
中本 千晶

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