古田足日「大きい一年生と小さな二年生」

 全然読書というものをせず、国語の成績も悪かったうちの兄のために、母はいろんな本を買って読ませようとしたんだけれど、兄が読むわけもなく、私が代わりに読んだりしていた。
 この「大きい一年生と小さな二年生」もその中で印象に残っている一冊。
 舞台は1960年代末?(おそらく)の東京郊外。 
 一年生の中で一番大きいのに、弱虫で泣き虫のまさや。
 近所に住む、二年生の中で一番小さいのに、勝気で活発で上級生とも平気でケンカをするあきよ。
 あきよの次に小さい二年生で、のんびりおっとりしているまり子。
 この三人の小学生の交流と成長を描いた物語。
 子どもの頃にもそれなりに感銘を受けたんだけれど、大人になり、それこそ一年生の子を持つ親の立場になって読み返すと、「そうそう、子どもってこういうことするよねー」「まさやのお母さんも必死なんだよな。大きいくせに弱虫のまさやにもどかしさを感じて、つい怒鳴ったりたたいたりしてしまうのもわかる。旦那さんとかお姑さんとかからの圧力もあるだろうし……」とか、完全に親目線で読んでしまう。
 怖がりで、家から学校に行く怖い道(当時の東京郊外にはそういう暗くて舗装されてない道もたくさんあったんだろう)もひとりでろくに歩けなかったほどのまさやが、あきよのためにたった一人で遠い神社まで歩いて行き、ホタルブクロの花を両手いっぱいに摘もうとする。
 帯には当時の新聞書評も載ってるのだけれど、核家族化が進み、一人では何もできないひ弱な子どもが増えてきていたそうで、そんな子どもたちに勇気を持たせ、現在までロングセラーを続けているんだろうな。
 当時の子どもや大人たちのきれいな言葉遣いも今では新鮮である。
 うちの子はまだあまりピンと来てないみたいだけれど、そのうち自分から進んで読むようになってくれるとうれしいな。

 そう、うちの子もう一年生になったんです。
 幼稚園に上がった頃も信じられなかったけれど、一年生となるとますます信じられない。この子がもう小学生なの?って。
 まさやのように怖がるでもなく、あきよのようにけんかばかりするでもなく、淡々と楽しそうに学校に通っています。


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