カーネーショントリビュートアルバム「なんできみはぼくよりぼくのことくわしいの?」

 カーネーションのトリビュートアルバムが出たらなあ……という願望は、カーネーションファンをやってる人なら「いつか富士山にのぼりたいなあ」とか「いつか神戸マラソンに出たいなあ」とか、そういう、叶うかどうかわからないけれど叶ってほしい夢として心のどこかにあったと思う。
 カーネーション結成30周年記念イヤーの一環としてとはいえ、まさか、本当に、出るなんて!!
 しかもタイトルがふるっている。
 「なんできみはぼくよりぼくのことくわしいの?」
 '97年の大傑作アルバム「booby」のラストを飾るナンバーがタイトルに付けられた。
 この曲、リリース当時はギター(当時)の鳥羽修氏があまりにもメンバーのスケジュールに「本人よりもくわしい」ことから「鳥羽氏に捧げられた歌では?」なんてファンクラブ会報で話題になった曲。
 それはさておき、カーネーションが大好きで、カーネーションのナンバーを聴きこんだであろうアーティストたちによるトリビュートアルバムのタイトルとしてはこれ以上のものはないであろう。
 さてさて、森高千里withカーネーション「夜の煙突」で幕を開ける本作。
 正直、森高さんには他の曲をやってほしかった気はするけど、やはり「非実力派宣言」の頃とまったく変わってない歌声は健在といったところ。 「何言ってんの」が「何言ってんですか」に変わっているのを聴き逃さないように。
 また、あのスピード感あふれる原曲をまったり喫茶ロック風にするとこうなるのか、ミツメ「YOUNG WISE MEN」。
多分直枝さんも本当はこんな気持ちでこの曲を作ったんじゃないだろうかと思える、やぶれかぶれな、シャムキャッツ「からまわる世界」。
 いや、確かに岡村ちゃんがカーネーションのカヴァーをやるとしたらこの曲しかないとは思ってたけど、それにしてもあまりにもはまりすぎな、岡村靖幸「学校で何おそわってんの」。 「ハッ!」とか「ヘイ!」とかがいちいち入るあたり岡村節炸裂。 おそらくカーネーションのことをよく知らない岡村ファンに「これ、岡村ちゃんの新曲だよ」と聴かせたら信じると思う。
 思ってた通りの色気にやられる、ドリーミーな曽我部恵一「EDO RIVER」。 直枝さんの歌声が限りなくブラックに近いコーヒーだとしたら、曽我部氏はその上にフローラルテイストの泡をふわっと乗せた感じ。
 原曲の無茶苦茶さに忠実に、そしてサックスが暴れまくる、ブラウンノーズwith梅津和時「ダイナマイト・ボイン」。
 今回、2000年代に結成された若手バンドが多く参加しているようだけれど、その中でも一番の収穫だったかも、カメラ=万年筆「トロッコ」。 この超名曲をすごく素敵にカヴァー。 これは素晴らしい。
 失敗しない生き方「グレイト・ノスタルジア」も、カーネーション内でも一二を争う男臭いナンバーを、可憐な女子のヴォーカルで……。 新鮮でした。
 女子といえばBabi「60Wはぼくの頭の上で光ってる」も、もともと可愛らしい曲を、雑貨店のBGMでもOKなキュートなナンバーにしてくれた。
 ぶっ飛んだのはうどん兄弟「EDO RIVER」。 そりゃまあラップっぽいといえばラップっぽい曲ではあるけれど、全員中学2年生の女子ラップアイドルユニット!? 原曲リリース当時生まれてなかったでしょ! すごい幅広い面々が集まってこのトリビュートアルバムは出来てるんだなあ。
 いやあでも、楽しいですよ。
 私、カーネーションファン歴17年。 ファンクラブにも入っている。 そんな私にとって、そして多くのカーネーションファンにとって、こういうアルバムの存在がどれだけ嬉しいことか。 
 カーネーションのカヴァーはおろか、カラオケでカーネーションを歌う人にもついぞ出会ったことがない私にとって、17年間聴き続けてきた大切な曲たちがこういう形で生まれ変わるっていうのはねえ……。
 第2弾、第3弾を望みたいところだ。 
 そしてそういうカーネーションカヴァー曲たち(もちろんオリジナルも)をかけ続けるカフェがあったら、一日中でも居座りたいものだ。




ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 1

ナイス