キリンジ「BUOYANCY」

♪いらなくなったPCおくれよ、はずかしい動画は消したか?♪
 もう、これでしょう。 この曲に尽きる。 キリンジの8枚目のアルバム「buoyancy」(ボイエンシーと読むそうです。「浮力」というような意味らしいです)は。
 この「都市鉱山」という曲が、私がアルバムを購入する前からあちこちで話題沸騰で、「兄ついに壊れた!」「桑田佳祐みたい」などと書かれており、「いったいどんな……??」と期待半分怖い半分で聴いてみたところ、少なくとも桑田佳祐ではない、というかこれは鈴木慶一氏のシャックリ唱法以外の何物でもないではないかっ! (♪はずかしいッ♪のところなんて特に)
 これは面白すぎる。
 キリンジといえばなんといっても、堀込弟こと泰行氏のシルキーでミルキーなハイトーンヴォーカルが私も大好きなんだけれど、この曲は兄・高樹氏のヴォーカルで始まる。 曲調もサウンドもどこかムーンライダーズっぽいし、これはキリンジの新境地なのか? 泰行氏のヴォーカルは控えめに随所随所に現れるだけ。 それがまた効果的なのだ。
 泰行氏が歌いまくるのも大変ありがたいけれど、この曲みたいな実験(?)も全然ありだなあ。
 本当に油断できない二人組である。

 というわけで、のっけから興奮気味に書いてしまったけれど、実のところこの曲など数曲を除いては、かなり地味?な印象を与えてしまう作品なのである。 正直に書いてしまうと。
 いや、地味という言い方は誤解を招くかな。 「深海に潜ったキリンジ」という感じなのだ。
 「空飛ぶ深海魚」「アンモナイトの歌」などといった曲があるせいもあるけれど、楽器も控えめで、純粋にメロディの良さを堪能できる作品群という印象だ。
 初期の頃の、生ホーンやストリングスや女性コーラスなどでにぎやかだったキリンジを愛する向きには、ここ数年の(はっきり言ってしまえばセルフプロデュースになってからの)キリンジは物足りなく感じるみたいだけれど(そういう意見もちらほら見かける)、私も実はそうなんだけれど、こういうキリンジもいいかもなあ……。
 ゆったりと、たゆたうようなキリンジも悪くない。
 ギターとドラムとベースとキーボードという最小限の楽器プラス、スティールパン、口笛、ハーモニカなど温かみを感じる音、さらに青年から壮年へ変化する男の憂愁を感じさせるようになった泰行氏のヴォーカル、そんでもって歌唱力が格段にアップした高樹氏のヴォーカルもスパイスになり、秋の夜長にじっくり聴けるスルメのようなアルバムになっている。
 キリンジにはやっぱり秋が似合う。
 現在スマッシュヒット中(なのかな?)のシングルは「夏の光」だけれど、早く秋が来てほしいよ


BUOYANCY
コロムビアミュージックエンタテインメント
2010-09-01
キリンジ

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