宝塚歌劇団星組公演「エル・アルコン」「レビュー・オルキス」

 念願の星組公演に行ってきた!!
 芝居は「エル・アルコン」。
 青池保子氏の漫画が原作だそう。
 ストーリーを簡単に…。

 ティリアン・パーシモン(安蘭けい)は、スペインの血をひく海軍士官。
 幼い頃に継父を殺し、実の父と思われるジェラード(立樹遥)を慕って海軍に入った彼には野望があった。
 「七つの海、七つの空を支配すること」――。
 その野望のためなら手段を選ばない。
 大商人グレゴリー(英真なおき)をだまして死に追いやったティリアンを、グレゴリーの息子であるルミナス・レッド・ベネディクト(柚希礼音)は憎み、ブラック(和涼華)らの応援を得て執拗に追い続ける。
 一方、貴族にして女海賊のギルダ・ラバンヌ(遠野あすか)とティリアンの間には、敵対心を超えた愛が芽生えるのだが……。
 
 私にとって星組観劇は、なんと「ベルサイユのばら2001」以来! 
 私の中でとうこさん(安蘭)はフェルゼンで止まっていたのだ。
 トップになった彼女を見るのはもちろん初めて。
 いやー、やっぱり超絶に歌上手いわ。
 ただ音程がとれていたり、声量があったりというだけの歌い手なら宝塚にはいっぱいいるけれど、とうこさんの歌にはものすごく「訴えかけるもの」があるのだ。
 歌詞もはっきり聞き取れるし、「その役としての歌唱」がきちんとできている。すごい。
 もっと長くいてほしいトップさんである。
 「ベルばら」の時は認識できなかったちえちゃん(柚希)。
 ひえー、ものすごい存在感のある二番手さんに成長している! 
 あの、あのとうこさんの存在感に全然負けてない。
 8つも学年差があるとは思えない。
 これは二番手になれるはずだわ。納得。
 ダンスの人という予備知識はあったんだけれど、なんのなんの歌も上手ではないか。
 堂々とした芝居。明日からでもトップになれるよ。ほんとすごい。
 私にとっては花組「落陽のパレルモ」以来のあすかちゃん。
 あの時は普通のユダヤ人のお嬢さんという役で、彼女の本来の魅力があまり出せてなかった気がしたけれど、今回はすごいぞ! これですよ! 剣をふるって立ちまわる女海賊! こんな娘役トップがかつて存在したか? 彼女にしかできない役柄ではないか。
 もちろん歌も聞かせる、台詞の発声も強さと気品と彼女ならではの個性がにじみ出ている。かっこえー。
 確かに「お姫さま娘役」という感じではないかもしれないけれど、そういうのはそういうのが得意な娘役に任せて、彼女にはこの感じでかっこよく強く頑張ってほしいな。
 しいちゃん(立樹)、涼紫央は脇をしっかり固めて好演。娘役陣はといえば、ティリアンに恋い焦がれ、あげく殺されてしまうペネロープのことちゃん(琴まりえ)、パーシモン家の陰の実力者・シグリットのみなみちゃん(南海まり)など、中堅どころが活躍。こういう感じっていいですね。今のところ星組には確固たる二番手娘役がいないせいもあるけれど、いろんな娘役にこれからも役を与えてあげてほしいな(エリザベス女王の星風エレナにはびっくりしたけど)。
 展開が速すぎて、あるいは登場人物が多すぎて、結局何が言いたいのかわからなかったという声も多く聞かれる作品なんだけれど、舞台の演出がものすごくかっこよかったことと、前述のとおりいろんな人に役を振っていたこと、トップがしっかりしていたこと、それだけでも私としては大満足です。宝塚は確かに大好きだけど、このところ「モニョる」(なんかこうすっきりしない、後味が良くない、活躍すべき人が活躍させてもらってない)芝居が多かったから。

 モニョるといえば、逆に今回のレビュー「レビュー・オルキス」はかなりモニョったなあ。
 なんなんですかあれは?
 何度も見ているらしい隣席のご婦人が「この場面は要らんねん」「こんなん要らんのに」とずっとぶつぶつ言っていたが、冒頭でとうこさんとあすかちゃんが老夫婦役で登場。そういうのはまあ、時々あるお遊びだからいいんじゃないの?と思ってた私だけど、それはその後のレビューがしっかりしていればこその話であって、レビューがあちゃーだと、ファンとしてはどうにも割り切れない思いが残るのである。とうこさんのかっこいい姿がもっと見たい!と歯ぎしりするファンも多いのではないだろうか。
 アルゼンチンを代表する振付家さんを招聘したのはまあいい。だからって、ずっと歌もなく、無言で延々続くタンゴを見せられる我々の身にもなってくれ。タンゴフェチの人しかうれしくないぞ、今回のレビューは……。せっかく歌えるトップコンビの組なんだから、もっともっと歌を聞きたかったなあ。となりの夫など、眠気覚ましにやおらミンティアを頬張っていた。
 衣装もセットもぺらぺらだし。
 お芝居がものすごく気合が入ってた分、余計悪い意味で目立ってしまった。
 大好きだったショー「タランテラ!」みたいに、歌える人が歌いまくり、踊れる人が踊りまくるっていうのが見たかったなあ。

 まあいいんです。
私の数少ない観劇史においても、「エル・アルコン」は一二を争う素晴らしいお芝居でした。
 これから当分、宝塚を見に行くことはできないだろう。
 最後にこんなすごいお芝居を見ることができて良かった。
 斉藤先生ありがとう!

 舞台写真はこちら↓に掲載されています。
歌劇 2008年 01月号 [雑誌]

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