カーネーション「御堂筋横断」ライブ 11/13

 実は、カーネーションを観に行くのはずいぶん久しぶりなのだ。バナナホールでライブをやるようになって以来、初めてなんである。
 心斎橋クラブクアトロ以外の場所で、どんなライブをやるんだろう。そして今回はなにやら長くて面白いライブになりそうという噂。
 会場に入ってみると、ぐるりとカウンターがあって、いくつかのテーブルと椅子がある客席のど真ん中に、小さなステージとアンプが。え、これが噂のサブ・ステージ!?
 17:00、メインのステージで(当たり前か)ライブがスタート!
 なんと、1曲目で私、嗚咽してしまいました。泣くような曲じゃないのに。
 思えば長い間、カーネーションのライブから遠ざかっていた。ファンクラブは継続していたし、アルバムも買っているけれども、「主婦になったからあまり家を空けられない」という遠慮や、なんやかやがあって、気づけばライブ会場まで変わっちゃっていた。
 でもやはり、私が戻るべき音はこの音なんだ、私が戻るべきバンドはこのバンドなんだと、ここ数年のいろんな思いがあふれ出して、盛り上がる客の中でひとりうっうっと肩を上下させていた。
 
 ちょうど8年前の11月13日、私は名古屋にいて、当時勤めていた会社の第2本社ビル完成パーティーに出席させられていた。
 そのせいで、名古屋でのカーネーションライブに行けなかった。
 あれから8年。いいこともあったけど、つらいことのほうが多い年月だった。でも、目の前で演奏しているあの御三方は、私なんかよりよほどつらくてキツい日々をくぐり抜けてきたのだ。メンバーの脱退、新しい事務所&レコード会社で一からやり直し、そして最もキツかったと思われる、CCCD問題……そして、事務所&レコード会社を離れ、新しい会社を設立。
 本当にやりたいことをやり続けたいという強い意志がなければ出来ないことだ。
 私なんて、この8年の間、いくらでもやり直しはきいたはずなのに、「一度失敗したことはもう取り返せない」という思い込み、さらには「結婚してるから」「もう30だから」「女だから」などという意味のない束縛を自らにほどこし、小さな可能性や夢を少しずつこぼしていってしまった。そして気づけば、とんでもなく大きなものを諦めてしまっていた。
 目の前の直枝さんは46歳。普通ならさまざまなものを諦めたり手放したりしている年齢だと思う。
 でも、この人は、私がカーネーションのライブを見るようになった10年前よりも明らかに上手く、明らかにパワフルに、明らかにかっこよくなっている。
 正直、46歳でまだジャンプしたりステージ中走り回ったりするとは思わなかった。
 でもご本人に言わせればきっと「なんで?」という感じだろう。
 好きなことをやるのに、思いのままに表現するのに、年齢制限なんてあるの?と。
 平均年齢43~44というところの、このバンドを見ながら、「人間って、いくつになっても、本人にその意志がある限り、成長できるものなのかもしれない」と、少し信じたい気持ちになった。
 だって、普通メンバー2人も抜けて、3人だけになったら、もっと音が寂しくなるもんじゃないの?
 まったく違和感なく、3人でも、私が愛し続けていた「カーネーションの音」が存在していて、私を涙ぐませた。
 そしてお客さんたちも相変わらずガンガンにいっていた。
 10年前と少し変わったことといえば、明らかに50は過ぎてるだろうと思われる白髪のおじさんとか、幼児を急いでトイレに連れて行くお母さんが増えたこと。
 ファンも一緒に年を取ってるんだとうれしくなった。

 ちなみにサブ・ステージだが、ライブ中盤のアコースティック・タイムに使用。
 360度ぐるりとお客さんが囲んでいる状況で、少々照れながら演奏してくれた3人。
 これだけのキャリアがありながら、まだまだやったことのない演出にチャレンジしてくれたり、少しでも私たちファンの近くで演奏しようとしてくれたり、そんなバンドいるかね?
 「元気をもらった」なんて安易な言い方はしたくないけど、本当に、いろいろ考えさせられたライブだった。
 少なくとも明日からは、まず「出来ない理由」を並べ立てようとしてしまう自分の癖を、少しずつ直していきたい。

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